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恋愛における男女不平等とその原因

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1章.はじめに

1節.恋愛の社会性

2節.本論の構成

 

2章.男女平等とは

1節.基本的なスタンス

2節.男女の役割分担について

@能力・特徴の差からくる役割分担

A役割分担からくるギブ・アンド・テイク

B 役割分担からくる自己主張・抗弁権の制限

3節.結論

 

3章.恋愛は男女平等か

1節.社会的交換モデル−これまでの研究

@投資モデル

A衡平モデル

2節.恋愛での性役割

1.ステレオタイプな「らしさ」により想定される恋愛での性役割

2.関係開始・進展のトリガーという役割

3節.検証

1.出会い

1−1アプローチ・告白

1−2.最初のデート

2.交際中

2−1.マネジメント・愛情表現・フォロー

2−2.レストラン代

2−3.その他

@次のデートの約束

A交際中のデートの計画

3.セックス

@誘うのはどっち

Aセックスの負担

4.プロポーズ

4節.結論

5節.仮説

 

3章補論.結論に対する考えられる反論

1節.需給関係

@普通の男が魅力の高い女と付き合う、あるいは付き合いたがる、という見方

A異性から得る効用が男のほうが大きいとする説

B恋愛は惚れたものが弱い

2節.女だっていろいろ男に与えている、という反論−「キレイにすること」は女のコストか

3節.女の身体リスク

@望まない妊娠

Aレイプされるリスク

4節.性差

5節.不平等だと文句を言う男はモテない男だと相場が決まっている。

 

4章.マスメディアが描く恋愛における性役割−慣習と刷り込み

1節.調査概要

1.目的

2.分析対象

3.分析方法

4.仮説

5.結果

2節.結論

 

5章.結語

1節.本研究の要約

2節.総括・今後の課題



参考文献



恋愛における男女不平等とその原因

最終修正日2005年5月20日

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1章.はじめに

1節.恋愛の社会性

 

 恋愛は原則として、1人の個人と1人の個人が行うものである。人の営みを公的生活と私生活に分けるとすると、恋愛は私生活と呼ばれるものに属し、公的生活よりも法規による規制が少なく、どのような関係を結ぶかについてはその多くの部分が個人の裁量に任されている、と思われがちである。それが原因なのか、これまで、雇用や賃金、企業役員や国会議員の数で男女を比較し、平等であるかどうか検証する研究・報告は数多く見られたが、恋愛について男女が平等であるかどうかについての先行研究はなかった。

 しかし、たとえ法による規制が少なくても、人間関係には常識・マナー・「お約束」などと呼ばれる慣習が存在し、その慣習は人々の行動に影響を与える。たとえば、求愛行動として態度Xをとることが常識であれば、異性と親密な関係になりたいAは、相手Bに対し態度Xをとろうとすると考えられる。もし態度Xをしてもらわなければ、Bは、自分はAに好かれていないと感じるであろうし、また、Aがたとえ態度Xをする必要がない、心から態度Xをしてあげたいとは思わない場合でも、ABに好かれたい一心で態度Xを行うと予想される。

 よって、恋愛を分析するうえで、個人に影響を与える慣習について研究することは有意義なことであり、もしその慣習によって恋愛が男女間で不平等なものになっているのだとしたら、それは個人の裁量を越えた社会的問題だといえるのである。

私的領域で、ある個人間の関係がたとえ不平等であったとしても、その問題を解決するのは一見簡単に思える。対等になれない、ギブ・アンド・テイクの原則が保てない付き合い方をしないか、そういう異性と付き合わなければいいからだ。

 しかし、個人はその所属する社会の慣習・常識による影響から全く自由でいるわけではない。恋愛において、一方の性、たとえば男性の役割が不利であることが当たり前になっている社会では、男性が対等な関係を結べるパートナーを見つけることは困難になる。仮に男性にギブ・アンド・テイクの恋愛関係を作ることを困難にさせている現状が存在するのだとしたら、それこそが問題なのである。[1]

 

2節.本論の構成

 

 本論では、まず現代日本社会において、恋愛が男女平等であるかどうかについて統計をもとに数値で検証し、その上で、不平等な関係を「自発的に」結んでしまう原因として、不平等な関係が「普通」であるという判断を男女にさせるような社会的・文化的な刷り込みがあるのかどうかについて調査研究を行う。

まず2章で、本論における男女平等の定義を明らかにした。より具体的に説明するため、ステレオタイプな性役割について定義に基づき男女平等かどうか評価を行っている。本研究は恋愛を扱っているが、この評価法は、あらゆる分野の男女関係を分析するうえで応用可能である。

3章では、2章で説明した分析法により、実際のデータを用いて1990年代以降の日本社会において恋愛が男女不平等であったことを示している。そして、男が損な役回りを引き受けてでも恋愛・結婚を行うのは、その損な役回りが「普通」であるとする社会的慣習・通念とその刷り込みがあるからでは、という仮説を立てた。なお、分析手法および分析結果について予想される反論、研究過程で実際に受けた反論に対し、特に補論を設け、再反論を試みた。

4章では、仮説の検証のため月刊誌の内容分析を行い、結果、マスメディアが発する恋愛における性役割についてのメッセージが男女不平等であり、男が損な役回りであることを「普通」だとしていることが判明した。




[1] 山田(2002)は恋愛を社会科学的に扱う必要性として1.ストーカー等恋愛感情から生じる犯罪の多さ、2.恋人が利用するラブホテルの経済的効果(2兆円産業とも言われる)を挙げている。そして、個人的な体験も何らかの形で集合されると規則性をもった存在として出現することから、恋愛が個人的な体験であることは、社会科学の対象から排除する理由にはならないとしている。また、社会によって恋愛という欲求を満たすための行動様式がある程度制度化されているので、恋愛は社会現象であるとしている。



2章.男女平等とは

1節.基本的なスタンス

 

 富永(1997)にあるように、社会的交換理論ではAがBに報酬としての意味をもつサービスを供与することによって、Bに義務感を抱かせ、Bはその義務を果たすためにAに返礼する。もしBが返礼しなければ、このBの態度は、経済的交換において品物を買ったのに代金を支払わない不信行為と同様、負の制裁を課されるに値する。ただ社会的交換は経済的交換と違って、AがBに提供したサービスについて、Bがうれしくないと感じ、それを受け取ってもお返しの義務を感じないことがありうる。この場合、期待していた返礼を受け取れないAは当然Bに対し不快感を抱くので、相互行為はそこで中断され、社会的交換は不成立に終わる。しかしAは、それ以上にBに負の制裁を課す手段をもっていない。

Aは、サービスを提供し、Bが返礼をしてくれて、その結果二人がともに満足を得る、ということを期待している。ここではAとBの相互善意が前提になっている。もし、AがBの善意を期待できないなら、最初のオファーはなされない。恋愛・結婚といった親しい個人的な男女関係においても、これまで交換理論によるモデルを分析に用いた研究が行われており(中村(1991)、和田・山口(1999)Davidson, B.(1984)、井上(1985)。各研究の内容紹介は3章)、たとえば夫婦関係において、衡平でないと結婚適応度が下がるという結果が得られている(Davidson, B.(1984))

 男女関係においても、現状では男には男の、女には女のそれぞれの期待される性役割がある。役割の違いの根拠になっているのは性差だが、果たして性役割の根拠になりうるだけの性差が存在するのか、あるいは性差があったとして、その性差が先天的なものか、教育によるものかについては本論では扱わない[1]。いずれの立場が正しかった場合でも、結論は変わらないからである。

 女と男で立場や役割が違うことから、前者が後者に対してとる行動や態度と、後者が前者に対してとる行動や態度は異なったものになる。

本論では、ギブ・アンド・テイクが成り立っている状態を平等とする。よって片方が与えているにもかからわず、その報酬・見返りがない状態は不平等であるとする。そして、たとえ一方の性が他の性よりも劣る、弱い性であったとしても、もう一方の性が無償で援助する必要はなく、そのような役割分担は援助する側に負担だけをかけ報酬を与えない不当な役割分担であり、不平等であるとする。女が痛ければ、男も痛い。同じ人間なのに、女の苦痛のほうが男の苦痛より悲惨な出来事で、優先的に解消されるべき問題だ、という行動原理は平等という視点からは本来おかしいし、あってはならない。これが本論のスタンスである。

ただしこのスタンスは、性役割の差がないジェンダーフリーによる男女平等を否定するものではない。本論では現実社会において男女の役割が異なっていることを前提にしているが、男女が「ともに」ステレオタイプの男らしさ・女らしさから解放されている場合(性役割によるギブもテイクもともにゼロの状態)も平等が成り立っている。

データに基づく現代の実際の性役割については3章で触れるが、本章では2節で「男らしい」「女らしい」とされる伝統的・観念的な性役割について、それが男女平等であるか分析してみせることで本節の説明の補強を行う。

 

2節.男女の役割分担について

 

 本節では、ステレオタイプな男女の役割分担・らしさについてまとめ、それが1節での条件にしたがうと男女平等であることを示す。なお本論のテーマは恋愛・結婚といった親しい個人的な男女関係であり、本節で述べる男女の役割分担もあくまで恋愛関係を分析するための分析枠組として論じるが、その手法はその他の分野での男女問題を分析する際にも応用可能である。

 本節では、ステレオタイプな男女の役割分担について、伊藤(1997)、Bem(1974)鈴木(1987)、大塚(2001-2004)、笹原(1999)等を参考にまとめた。

 

伊藤(1997)では、30項目からなる性差観スケールを作成している。まず、男女について一般的に言われている事項や状況を、「能力」「性格」「外観」「身体・生理」「行動様式」の5領域について独自に収集し、各領域の項目数のバランスを考慮した上で、60項目を予備調査項目として選択。この予備調査項目について大学・短期大学の学生286名を対象に調査を行い、まず分布の偏りの著しい18項目を削除。残り42項目について男女別に主成分分析、クラスター分析を行い、結果から8項目を、各領域間の項目数のバランスと領域内での項目の類似性を考慮し4項目をそれぞれ削除し、30項目を選定している。

Bem(1974)では、まずBemと学生によって「男らしい」「女らしい」と考えられる個人的特徴が200ずつ挙げられた。次にその挙げられた特徴を絞るため、それが「男らしい」か「女らしい」かについて判定が行われた。判定は40人の大学生と60人の大学生(いずれも男女同数)によって計2回行われ、2回の判定においていずれも男女双方から「男性にとって望ましい」とされた20の特徴を「男らしさ」、同じく2回の判定においていずれも男女双方から「女性にとって望ましい」とされた20の特徴を「女らしさ」とした(その他にも「中性的特徴」が抽出され、男らしさ、女らしさ、との3つでBSRIが構成されている)。本論では、BSRIのうち「男らしさ」「女らしさ」とされている計40項目を使用している。

鈴木(1987)からは、フェミニズム・スケールを作成するにあたりたたき台として挙げられた設問40項目をそのまま利用した。40項目は、女性の意識に関する研究や調査で用いられたものを参考に作成されている。

笹原(1999)には、1994年に新潟市から委託を受け女性行動計画推進会議が行った調査「男女平等にかかわる意識と実態調査」の結果が紹介されている。新潟市の小学3年生から中学3年生までの児童約2000人及び教員1000人の回答として、「『男(女)だから○○しなさい』と言われるとき」「男子(女子)が得と感じていること」等の項目がある。

大塚(2001-2004)の研究により、生命や身体の安全、保護といった観点からみると、むしろ女のほうが男より優遇されており、性役割で男が優位かつ上位であるという見方は、男女の性別役割分担について1つの側面からしか見ていないものであることに気付くことができた。

 

ただし、本節でまとめる役割分担が、いつの時代にどの社会において最もよく当てはまるのかどうかについては考慮しない。したがって、上記の参考文献も、観念的な男らしさ・女らしさ、および男女の役割分担を論じる目的のみに用い、各研究での調査当事の実際の男女の役割分担の現状については考慮していない。本節の目的は現在の実際の男女関係を把握することではなく、男女平等についての考え方を示すことであるので、重要なのはステレオタイプな役割によって男女双方に生じるメリットとデメリット、およびコストとベネフィットなのである。

 それに、「人は平等を好み、不平等を好まない。よって、実際に人々が結んでいる人間関係こそが平等な関係である」という理由で、何が平等で、何が不平等であるかの答えを現実世界での男女関係のあり方に求めることは適切ではないと考えられる。なぜなら、人は他に選択肢がなく、不本意ながら不平等な関係を結ぶこともあるからである。この場合、その人はその関係を(消極的ながらも)受け入れたことになるが、関係を受け入れたことと、その関係が平等な関係であることとは同じではない。合理的選択と平等な関係は必ずしも同一ではない。

よって、本節での性別役割分担の定義づけは、ある特定の時代や地域の性役割を理想化するものではない。なにが平等であるかの基準をアンケート結果に委ねていたら、仮に調査を行った時代が男女不平等であった場合、その時代の性役割をそのまま肯定してしまうことになってしまう。

 

 ステレオタイプの性役割を表にするにあたり、以下の作業を行った。

まず、上記文献に記載されている男女それぞれについての記述について、「イメージ、らしさ」と「役割」に分類し、重複しているものは1つにまとめた。その際、たとえば「体力において男性がまさる以上、社会のあらゆる場で男性が優位な地位を占めるのは、やむをえない」といったらしさと役割両方を表す記述は、「イメージ、らしさ」「役割」両方に含めた。次に、男と女で対照的なもの(例:男「人に頼らない」女「依存的な」)を対置した。その際、「自力本願の」「人に頼らない」「独立心のある」等、類似のものは1つにまとめた。最後に、どのような「イメージ、らしさ」によりどのような役割、状況に置かれるのかについて、「イメージ、らしさ」と「役割」を関連づけ、1つのカテゴリーにまとめた(例:イメージ、らしさが「体力・体格において男が優れている」ので、役割・置かれる状況は「社会的地位が高く、生物学的地位が低い」)。

最終的に、「@能力・特徴の差からくる役割分担」として、4つのカテゴリーに分けることができた。その際、「男はむやみに弱音を吐くものではない(項目cにも該当)」等、男らしい態度や女らしい態度を求められることで、男女双方が自己の権利や正当性の主張を制限されるケースについては「B役割分担からくる自己主張・抗弁権の制限」にまとめた。Bについては、男女双方のセルについて、筆者が独自に追記した。

@を受け、その置かれた状態・期待される役割により男女はそれぞれ異性に何を与え、何を受け取ることになるのかを「A役割分担からくるギブ・アンド・テイク」に記した。

 

この表で特徴的なことは、女らしさとされる受動的であることについての解釈である。

従来、多かった解釈は主導権がない、被支配というものであったが(池田(1995)青野(1999)、

柏木・高橋(2003))、本論では、そのようなこれまで受動的であることのデメリットとされた側面のみならず、何かを主体的に行う際にかかるコストを負担しなくていいというメリットについても触れている。

 

@能力・特徴の差からくる役割分担

 

a.体力・体格において男が優れている。

メリット

デメリット

社会的地位が高い

生物学的地位が低い

粗末に扱われる

メリット

デメリット

生物学的地位が高い

丁重に扱われる

社会的地位が低い

 

「社会的地位が高い」を、「社会において、より権限が大きい高い役職、より高い賃金を与えられるポジションに就く機会がより多く与えられている」ことであると定義する。投票権などの政治的参加の権利は、天賦の権利としてここでは男女のメリット・デメリットの対象としないことにする。逆に「社会的地位が低い」は、「上記のような大きい権限、高い賃金が得られるポジションに就く機会を制限され、主に家事労働に従事することを求められる」こととする。

「生物学的地位が高い」については、「生命の危険がある時には優先的に守られる。丁重に扱われる。危険をともなう場所・役割を回避できる」と定義する。「生物学的地位が低い」の意味は「生命の危険がある時の保護は後回しになる。粗末に扱われる。危険をともなう場所・役割を率先して引き受けねばならない」である。

大塚(2001-2004)が指摘するように、女は、男に比べてより大切にされ守られる「貴重な性」として、生存や身体保護という点においてはより高い地位にある。女は、自分が生き延びるために、公然と男を、たとえその男が組織のリーダーであっても、犠牲にすることが許されている。

たとえば兵役がそうだ。徴兵制のあるほとんどの国では、兵役は男のみに課される。軍事についての利害、軍事力の行使がどのような目的、利害のために行われるのか、どのようなリスクがあるのかは、男だけでなく、女にも大いに関係がある。たとえば軍隊によって国が守られれば、その国の女は利益を受ける。つまり、戦争という暴力は男が勝手に引き起こしているもの、そこに女が巻き込まれる筋合いはない、などという事はありえない。にもかかわらず、義務を負うのは男だけだ[2]。タイタニックが沈んだ時も、救命ボートは「女こども」優先だった。

実際の生物学的地位に加え、同じ危害を加えるのでも、男に対してより、女に対してのほうがより残酷だという考え方は洋の東西を問わず人類共通のコモンセンスになっている。だから、どんな人や団体も、女に対しては残酷な仕打ちをするのを避けようとするし、女に対して残酷である、と思われるのを恐れる。1996年にペルーで起きた日本大使公邸襲撃事件でも、犯人であるテロリストは、捕らえていた人質のうち、女を先に解放した。

さらに、女は男と比べ、丁重に扱われる、逆に男は粗末に扱われる傾向がある。呼称においても、これはたとえば、同一の文章内の表現で「男」と「女性」という表現が使われている場合が該当する。“男”よりも“男性”、“女”よりも“女性”の方が丁寧な表現であるのは言うまでもない。

レディ・ファーストも、女が男より丁重に扱われ、尊敬されている例である。

温泉やスポーツクラブといった公共の浴場において、男性更衣室や浴室には女の従業員が平気で入ってきて作業をする。逆に、女性更衣室に男の従業員が入ることなどないことを考えると、裸を異性にさらすことに羞恥心を感じることを男にだけ認めていないことになり、これは女に比べ粗末に扱われる男のデメリットだといえる。

男女間で揉め事が起こったときも、女から男に対する暴力については比較的寛容なのに、逆に男が女に暴力を振るうと、まるでその男が社会的常識のない野蛮人のように見られ、激しく糾弾される。暴力が野蛮な行為である事は説明不要だが、それなら、女による男への暴力も禁じられるべきである。あるいは、女は絶対男へ暴力は振るわない、という仮定が成り立たなければならない。もちろん、現実社会ではそのような仮定は成り立っていない。それに、たとえば女が先に、ここで活字にできないような酷い悪口を言い放ち、それに応酬する形で男が女に暴力を振るった場合でも、やはり責められるのは男である。悪口というのは言葉の暴力であり、ここには男のデメリットのみならず、言葉の暴力は身体を使った暴力ほど責任を問われないという不条理も存在する。[3]

男女間での揉め事の際も、女は手厚く保護され、男は粗末に扱われているといえる。

「地位」について男女を比較すると、役職や権力といった「社会的な地位」については男のほうが上といえるが、「生存の地位」については女のほうが上だといえる。

 なお、次項「A役割分担からくるギブ・アンド・テイク」より、「a.体力・体格において男が優れている」についてのギブ・アンド・テイクは経済的地位の違いからくる金銭と家事労働の交換のみを扱い、生物学的地位の違いからくるギブ・アンド・テイクについては「c.男は勇敢、女は臆病」で扱うことにする。

 

b.男は攻撃的、女は愛情豊か・慈悲深い・やさしい

メリット

デメリット

言葉づかいや礼儀作法についてうるさく言われない

 

メリット

デメリット

 

言葉づかいや礼儀作法についてうるさく言われる

 

 ここでは特に、女にとってマイナスに作用する負の男らしさである「粗暴さ」を挙げておきたい。女に対する暴力等はaで触れたように制限されているものの、その規制がおよばず女が男の粗暴さの被害に遭うことはある。

言葉遣いや振舞いが丁寧で乱暴でないのは男女の区別なく望ましい特性であるといえるが、それがより強く求められるのは女である。このような女らしさを要求されるのは女ならではのコストであり、このようならしさを気にせず振舞うことができるのは男の特権である。

 

c.男は勇敢、女は臆病

メリット

デメリット

 

生物学的地位の低さ

粗末に扱われる

弱音を吐いてはならない

メリット

デメリット

生物学的地位の高さ

丁重に扱われる

勇敢さ・精神的強さを強制されない

 

 

 bとは逆に、男のデメリット、女のメリットが発生する。aで挙げた兵役の例はここでも当てはまる。男は勇敢でなければならず(弱音を吐いてはならない)、勇敢に危険を省みず共同体のために働くことが「男らしい」とされる。これは男ならではのデメリットであり、このような役割を免除されているのは女の特権だといえる。

 

d.男は活動的・能動的・支配的、女は受身

メリット

デメリット

決定権・影響力がある(個人的関係においても地位が高い)

共同体や関係のセッティング・管理の役割を担う

責任がある

メリット

デメリット

共同体や関係のセッティング・管理の役割を担わなくていい

責任がない

決定権・影響力がない(個人的関係においても地位が低い)

 

 ここでいう責任とは、たとえば決定権・影響力の行使により、悪い結果が起こったら責められる、非難されることを指す。

地位が高いということは、影響力を行使できる、いばっていられる(大きな顔ができる)、他人にちやほやさせる(される)などのメリットがある。ただし、責任がともなうので、決定権はあるものの、権力の行使には制限がある。決定は自分だけでなく共同体(個人的関係では、自分と相手)の利益を考えねばならないからだ。逆に、責任を背負わされない、無責任でいられるのは女のメリットであるといえる。

男に不利益をもたらす女らしさの負の特性として、大塚(2001-2004)で挙げられている「責任回避」がある。直接的な明快な意思表示をすると、それに対する責任が明らかになってしまうので、間接的で遠まわしの、あいまいな意思表示をするのが「責任回避」である。

女がもし、責任が生じるような公式に高い地位に就くことを自ら避け、それでいて権力者である男の妻や母親という立場から非公式に影響力を行使することで、支配者としてのコストを負担せずに利益だけを得ようした場合(大塚(2001-2004)のいう「支配の非公式性」)、それは、受身であることのデメリットを排除して、メリットだけ享受していることになる。

また、女は「使役」とでも呼ぶべき態度をとる。使役とは、文字通り「他人にある行為をさせること」だが、男女関係において、女が男に使う技の1つである。

「受身であるということは必ずしも待っているというだけじゃなくて、一見受身でありながら積極性を発揮してたりするんですよね。誘惑するっていうか。(中略)攻撃的に出て他人を変形させるのは、きわめて男根的なやりかただと思うんです。だけどそういう荒っぽいやりかたは嫌だから(中略)受身の状態で相手を誘い、相手が自発的に変化するようにしむける、といったふうに能動性を発揮するという行きかたがいいんじゃないかなと思っているんです」(松浦理英子「CREA」1994年6月号より)

攻撃的だろうが、「受身のかたちで発揮される能動性」だろうが、相手の態度を何らかの圧力でもって変えるという意味では同じである。ある行動をむりやり相手に押しつけるのが罪だとすると、どちらも同罪である。むしろ「受身のかたちで発揮される能動性」のほうが巧妙である分性質が悪い。「受身のかたちで発揮される能動性」だと、自分の流儀に従わせようとしているのにもかかわらず、体裁だけは本人の自由意志による変化だとすることができるからだ。それによって、自らの手を汚さずとも、強制的に相手の態度を変えさせ、さらに責任をごまかすことができる。まるで、ビルの屋上の端に人を立たせ、「飛び降りろ。さもなくば撃つぞ」と言っているようなものだ。これなら、殺した後も責任のがれできる。「いやあ、奴は自殺ですよ」。男根的なやり方と違って、荒っぽくないから許されるなどというのは、単なる偽善でしかない。

さらに、「受身のかたちで発揮される能動性」(誘惑することはちっとも能動的ではないのだが)のメリットは、積極的に、自らが動いて相手に働きかける時と比べ、コストがかからない。つまり、ラクだということである。

相手のあり方を変えさせるのに、強制に伴う相手との摩擦や責任を避け、しかも自分は積極的に動いたりしないのだから、コストもかからない。テイク(相手を変える)に見合ったギブ(摩擦、贖罪、コスト)をする必要がないのだ。これが「使役」である。

 その他に女が使う詭弁として「男を立てるふり」というものがある。これは、普段はちっとも男のことを尊敬などしていないくせに、より大きな負担を男に押し付けたい時だけ「男なのに、こんな事女にやらせる(または分担)なんて恥ずかしくない? 立場ないんじゃないの?」と、あたかも男のプライドに配慮しているかのようなふりをすることである。

 この「男を立てるふり」も、実際に男に高い地位というギブを支払わずに男役割による男からのサービスだけをテイクしようというフリーライディング、甘えなので、負の女らしさに含まれる。

 

A役割分担からくるギブ・アンド・テイク

 

次に、@をもとにA役割分担からくるギブ・アンド・テイクについて整理する。以下のとおりである。

 

a. 体力・体格において男が優れている。

テイク

ギブ

身の回りの世話

経済的保護

(身体的保護については「c.男は勇敢、女は臆病」で扱う)

 

テイク

ギブ

経済的保護

(身体的保護については「c.男は勇敢、女は臆病」で扱う)

身の回りの世話

 

家事労働は無償ではない。主婦は、その決して楽ではない家事労働の報酬を、家族から直接現金で得ているわけではない。しかし、生きていくのには金がかかる。主婦の暮らす部屋の家賃、水道、ガス、電気代、電話代、食費等諸々の生活費は、誰のふところから出ているのだろう。もちろん夫からである。別に主婦がただ飯を食ってるわけではない。夫が稼いだ金で妻の生活費も共に負担するのは、家事労働に対する報酬である。また、夫婦が住む住居が持ち家(マンション)だった場合、実際には夫の給与からローンが引き落とされるのに、家は夫婦共同名義になるケースが多い。つまり主婦は、間接的に家事労働の報酬を得ていることになる。結局、賃金労働と家事労働という、役割分担なのだ。[4]

身体的保護のギブ・アンド・テイクについては「c.男は勇敢、女は臆病」で考察する。

 

b. 男は攻撃的、女は愛情豊か・慈悲深い・やさしい

テイク

ギブ

癒される

 

テイク

ギブ

 

癒す

 

 女のギブ、男のテイクのみが発生する。

 

c. 男は勇敢、女は臆病

テイク

ギブ

 

身体的保護

丁重に扱う

頼られる

テイク

ギブ

身体的保護

丁重に扱われる

頼る

 

 

 b.とは逆に、男のギブ、女のテイクのみが発生する。

 

d. 男は活動的・能動的・支配的、女は受身

テイク

ギブ

決定権・影響力(を譲りうける)

共同体や関係のセッティング・管理コスト(を引き受ける)

責任(を引き受ける)

テイク

ギブ

共同体や関係のセッティング・管理コスト(を免除される)

責任(を免除される)

決定権・影響力(を譲る)

 

「決定権・影響力(を譲る)」とは、いわゆる「男を立てる」という行為である(「男を立てるふり」とは異なる)

共同体や関係からくるベネフィットは、男女双方が受け取ることができるので、この表からは除外する。

 

B 役割分担からくる自己主張・抗弁権の制限

 

男なんだから細かい事は言うな

男に二言はない。男は言い訳をするな

男なんだから弱音を吐くな

男なんだから、済んだことをグチグチ言うな

女のくせにでしゃばるな

 

最後に、無理難題を押し付けられた際、性役割のせいでそれに抗議することができないことを示す。男の欄の記述が多いが、別に男が女の数倍抗弁権を制限されているという意味ではない。興味深いのは、「男らしさ」「女らしさ」という規範がともに、その個人の自己主張・抗弁権を制限する方向に働くということである。

 

ここまでのまとめとして、以下のようなことがいえる。

・「男役割」は、男にとってはコストだが、女にとってはベネフィットである

・「女役割」は、女にとってはコストだが、男にとってはベネフィットである

・性役割により、男女は互いに相手の「らしさ」を受け取り(負の男らしさ・女らしさは除く)、自分の「らしさ」を与えている。

 

3節.結論

 

ステレオタイプの男らしさ・女らしさによる性役割は、男女双方がそのすべてを、もしくは同量ずつ部分的に遂行する限りにおいてギブ・アンド・テイクが成り立っており、1節で述べた条件により、平等であるといえる。

 ただし、1節でも触れたが、男女が「ともに」ステレオタイプの男らしさ・女らしさから解放されている場合も、平等が成り立つ。1節では男女には性差があり、それにより男女の役割が異なることを前提にしているが、これは性役割の差がないジェンダーフリーによる男女平等を否定するものではない。

最近、「男らしくない。弱くなった。情けない」と男が男らしくないことについての批判を耳や目にすることが少なくない。この問題を本章で示した男女の役割分担のギブ・アンド・テイク、平等の概念に基づいてコメントするなら以下のようになる。

男に男役割を担わせて男らしくあることを期待するなら、まず男らしく振舞う(男役割をギブする)ことによりどのような報酬(テイク)があるかを明確にし、このような報酬・男ならではの特権を既に得ているのだから男には男役割の履行義務がある、という形の批判でなければならない。

逆に、男らしさというコストに見合ったベネフィット(必ずしもステレオタイプの性役割に基づくベネフィットでなくてもかまわない)がない、あるいはコストに見合わないほど乏しいのであれば、男がコストに見合わない男役割をバカバカしいと感じ、期待される男らしさを忌避するのは合理的かつ当然であり、そのような男の振舞いを否定・非難するのは平等を望むという基本的人権の侵害であるといえる。

次章では、恋愛における現代の実態はどうか、データをもとに検証する。




[1] 性差は存在する、という立場として、たとえばキムラ(2001)、バス(2000)がある。

[2] もちろん世界には、イスラエルのように、女にも兵役が課される国もある。しかしそのイスラエルでも、女の兵役の期間は2年間と、男の3年間に比べて短い。兵役後の予備兵への組込みも、男は51歳までだが、女は24歳までである。さらに、既婚女性については兵役は免除される。(ナショナル・ジオグラフィック日本版http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/feature/0210/index4.shtml)

[3] たとえ男が「男らしく」女の暴力を黙って耐えたところで、「ああ、男だからやり返したくても我慢してるんだ」などと尊敬されはしない。男の忍耐は、強さではなく弱さととられてしまう。「殴る女も女だが、殴られて黙っている男も情けなさ過ぎる!」というわけである。よって、男に暴力に耐えた見返りはない。男が暴力の被害者になる場合、嘲笑はされても決して同情はされない。逆に男が暴力を振るうと、それはそれで男の「弱さ」だとされてしまう。口で女にかなわないものだから、野蛮な方法で事態を打開しようとする、というわけだ。結局、「暴力」という分野では、現代社会で良識とされているものにしたがって行動する限り、男は女にかなわないようになっている。

[4]立岩(1994) (1997)も参照のこと




3章.恋愛は男女平等か

1節.社会的交換モデル−これまでの研究

 

恋人や夫婦といった親しい関係を説明する社会的交換モデルにはさまざまなものがあるが、ここでは代表的なものとして投資モデルと衡平モデルを紹介する。

 

@投資モデル

和田・山口(1999)より、投資モデルでは、関係満足感はその関係から得られる報酬と関係に費やしたコストの差である成果量から、当該個人の持っている比較水準を引いたものに等しいとされる。

 

(1)関係満足感=成果量−比較水準  ただし、成果量=報酬−コスト

 

比較水準とは、その人が過去の対人経験の中でどのくらい「楽しい思い」をしてきたのかを表すレベルである。友達づきあいや恋愛関係でこれまで何不自由なく、快適な経験を積んできた人ほど比較水準の値が高くなる。このため、一般に比較水準の高い人ほど相手に満足感を覚えにくくなるだろうと予測できる。

 

さらに、関係への関与は、満足感とその関係に対する投資量の和から選択比較水準を引いたものに等しい。

 

(2)関係への関与=満足感+投資量−選択比較水準

 

 選択比較水準とは、「その相手以外の人との関係から得られる報酬」とは正の、「その相手との関係を切るコスト」とは負の関係にある。

たとえば、今交際している人以外に魅力的な、その人との関係から多くの報酬を得られ、かつ望めば交際することが可能であるような人(今の恋人の代わりになりうる人)がいれば選択比較水準は高くなり、たとえ今の恋人に不満があっても、関係を絶つと何となく寂しい、他に付き合ってくれる人がいないという場合は選択比較水準は低くなる。式にすると、たとえば

 

(3-a)選択比較水準

=その相手以外の人との関係から得られる報酬−その相手との関係を切るコスト

あるいは

(3-b)選択比較水準

=その相手以外の人との関係から得られる報酬/その相手との関係を切るコスト

 

と表すことができる。

 

A衡平モデル

他方、衡平モデルは、和田・山口(1999)よりある人と他の人の、相手に対する投入量と、その関係から得る成果量の比が等しい状態を衡平であるとする。仮にAとBという2者の関係だとすると

 

(4)Aの成果量/Aの投資量=Bの成果量/Bの投資量

 

これまでにも、社会的交換理論を用いて恋愛を分析した研究は行われた。

和田・山口(1999)では、衡平モデル、投資モデルをふくむ6つの社会的交換モデルを検証するため、大学生とその恋人または親しい異性(カップル)に調査を行い、カップルの評価のズレが小さいほどカップルの関係満足感も関係関与性も高く、関係関与性は投資モデルによる説明率がもっとも高いという結果を得ている。

中村(1991)では、大学生の異性関係に対する満足感、及び関与性を規定する社会的交換要因の比較検討を行うべく、異性の交際相手がいる大学生に調査を行った。結果、関係満足感に影響を与える主な要因が(自分と相手との)共通成果量であり、投資モデルの仮説である「関係継続の意思は関係満足感や自己投資の蓄積によって高められ、選択比較水準の高さに負の影響を受ける」ことが支持されている。

井上(1985)では、衡平理論の恋愛関係への当てはまりを調べるために、恋愛関係にある大学生に調査を行った。それによると、相対的に有利な利得を得ている人は自分の貢献を高めることで不公平を低減しようとし、不利な利得しか得ていない人は相手の貢献を高めることで不公平を低減しようとする。さらに、利得の過不足が極端な場合、相手への投資を高めようという意図は著しく低化してしまい、衡平理論を支持する結果が得られている。

Davidson(1984)では、162組のカップルがそれぞれ別々に関係の衡平性をはかる調査、結婚適応度をはかる調査に回答し、衡平理論が当てはまるかどうかについて推定を行った。結果は衡平理論を支持するものであった。双方が衡平だと感じているカップルが結婚適応度の平均がもっとも高く、双方が過少利得だと感じているカップルが結婚適応度の平均が最も低かった。また、衡平からの乖離の度合いと本人およびパートナーの結婚適応度とには負の関係があり、本人が不衡平を感じていればいるほど、その本人もパートナーも結婚適応度が低かった。ただし妻の過大利得だけが例外であった。そして、夫は妻より過大利得であると認知する割合が高く、妻が夫より過少利得であると認知する割合が高かった。

 しかし、これらの研究はいずれも、分析の材料である満足感や投資量といったデータは認知という主観によるものである。井上(1985)が指摘するように、認知と実際にはずれが生じる可能性がある。もし恋愛における性役割分担で男の役割が損だとしても、男が損することが「普通」だと多くの男が認識していたならば、実際には不平等でもその不平等な関係に不満を抱かないことが考えられる。

 本章で明らかにしたいのは現在の日本社会において恋愛は男女平等かどうかであるので、認知ではなくそれぞれが実際に行っている役割に基づく客観的なデータを用いて検証する。

 

2節.恋愛での性役割

 

 本節では、まず2章2節Aでのステレオタイプな役割分担を恋愛に当てはめると、男女それぞれどのような役割が想定されるのかについて整理する。次に、そのステレオタイプな役割分担と社会的交換理論をもとに、3節で検証すべき役割について焦点を絞る。

 

1.ステレオタイプな「らしさ」により想定される恋愛での性役割

 

 ここでは、2章2節「A役割分担からくるギブ・アンド・テイク」に基づく性役割の分類を用いてそれぞれの項目により恋愛で期待される役割・態度をまとめる。

 

a. 体力・体格において男が優れている。

テイク

ギブ

身の回りの世話

経済的保護

テイク

ギブ

経済的保護

身の回りの世話

 

 このギブ・アンド・テイクを見てまず想起されるのが、男がデートの際レストラン代を奢り、プレゼントにかける金額も女かもらうそれよりも奮発し、女は恋人である男のために料理を作ったり、裁縫をしてあげたり、という役割分担である。

裁縫する機会はデートの度にあるわけではないが、男がデートで奢ることと女が料理を作ることとでギブ・アンド・テイクがあると考えるには不自然な点がある。デートの際のレストラン代を男が出すことは、男のギブ・女のテイクといえるが、レストランでの女からの返礼があるわけではなく、何らかのギブ・アンド・テイクが仮に成り立っているとしても、かなり遠まわしだからである。むしろ、女は料理を作る、男は材料費を出す、というギブ・アンド・テイクのほうがわかりやすい。

 経済的保護とは単発的・一過性のものではなく、ある程度の期間持続的に行う役割を指すはずである。具体的には生活費を出してあげることだ。女についても、1度や2度何か作ってあげるのではなく、役割として食事を用意し続けてはじめて身の回りの世話をしてあげている、といえる。共同生活を前提としたギブ・アンド・テイクなので、恋愛での役割を考察する本節においては、項目aの男女間のギブ・アンド・テイクは検証の対象外となる。

男の奢り・より高いプレゼントの出費は後述する管理コストとして考慮する。

 

b. 男は攻撃的、女は愛情豊か・慈悲深い・やさしい

テイク

ギブ

癒される

 

テイク

ギブ

 

癒す

 

 恋愛の場面では、女が男を慰める、男の愚痴を否定・非難せずに聞いてやる、といった役割が考えられる。男はそのような女の癒しに甘えられるのである。また、女に言葉遣いの丁寧さ(男と比較して)が求められるのも性役割である。

 

c. 男は勇敢、女は臆病

テイク

ギブ

 

身体的保護

丁重に扱う

頼られる

テイク

ギブ

身体的保護

丁重に扱われる

頼る

 

 

 身体的保護としては、男が重い荷物を持ってあげる、レディファースト等が挙げられる。

 

項目bおよびcについては、客観的なデータの収集が難しく、本章での検証は困難である。実際の関係においても、bの癒しやなぐさめが女だけのギブ、男だけのテイクとは考えづらい。またcについても、「頼れる」というサービスを女に与えない男(頼りない男)も存在することは確かであろう。

項目bcについては、合わせて男女間のギブ・アンド・テイクで相殺できる項目であることから、男女ともにbcを遂行して異性に与えている(異性はサービスを受け取っている)、または男女ともに役割から解放されている(男女ともに異性からのサービスを受け取らない)のでギブ・アンド・テイクが成り立っていると仮定し、本章での検証の対象外とする。

 

d. 男は活動的・能動的・支配的、女は受身

テイク

ギブ

決定権・影響力(を譲りうける)

共同体や関係のセッティング・管理コスト(を引き受ける)

責任(を引き受ける)

テイク

ギブ

共同体や関係のセッティング・管理コスト(を免除される)

責任(を免除される)

決定権・影響力(を譲る)

 

 管理コストとは、恋愛関係を管理・維持する上での役割であり、恋愛ではデートプランニング、レストランの予約、ドライブデートであれば車両の用意や運転等、それに加え金銭的負担がこれにあたる。

決定権・影響力とは、2人でどのように過ごすかについて、主に自分の意向・都合を反映させることができるかどうかである。

 これらは実際にギブ・アンド・テイクが行われているかどうかについて検討する必要があり、また、データ収集も可能である。よって、項目dからは管理コストとしての「関係維持コスト」および「決定権」を次節で検討する役割として挙げる。

次節での検討の対象外にするが、恋愛等私的な関係では、女による、決定のコストを支払わず決定権だけを手に入れようとするフリーライディング行為が起こりやすい。たとえば「なんでもいいと言った後で男が決めるとダメ出しばかりする」のがそうである。本来なら「なんでもいい」と言った時点でその項目についての判断は相手に一任したことになるので、自ら判断すること(判断するコスト)を放棄した以上、判断の結果については口を挿む資格はない。

 

2.関係開始・進展のトリガーという役割

 

 前項で挙げた役割に加え、恋愛では、「開始・進展のトリガーの役割」がある。具体的には、交際を申し込んだり(関係開始のトリガー)、セックスへの誘い、プロポーズという形での結婚への誘いという関係進展のトリガーである。なお、このトリガー役とはあくまで関係の開始・進展の際のものであり、既にステディーな関係にある相手に好意を表明したりデートやセックスなど既に2人の間で一度は行ったことを求める行為は含まれない。トリガー役のタスクにより、既に互いに必要とし合っているのは確認済みであり、自分から先に相手を求めても期待が裏切られる可能性は低く、たとえ断られてもそれは一時的な何らかの都合であり、次回は応じてもらえることが分かっているからだ。

 関係開始・進展のトリガー役を引き受けることのメリット・デメリットについて整理する。

 デメリットとして、まずは断られるリスクが挙げられる。どんな人にとっても、誰かに関係を望み断られるのは辛いことである。「おそらく両想いだが自分から付き合って欲しいと言うのは嫌」というケースは「断られるリスク」を少なく見積もっているといえる。

もう1つのデメリットは、お願いする側になることで、相手が精神的に優位に立ち、相対的に立場が弱くなることである。

 まず単純に、お願いするよりされるほうが気分がいい。それにトリガー役の相手は、お願いされる立場になることで「拒否権」を手に入れる。「恋の駆け引きという昔からのゲームの中でなら、男たちに逆ねじを食わせることも可能なのだ。そこでは女性が、いつもとは違って、一時的なものながら男を支配する力を手にすることになる」(ハイト(1992))ただし、仮に一方の性がトリガーを引き受けたとしても、相手のほうがしおらしく、関係開始・進展のオファーに対しつつましやかに対応[1]するのであれば、上下関係は継続しないと考えられる。ただしそれでも、関係開始・進展のオファーをする瞬間のばつの悪さ、お願いされる瞬間の気分のよさという格差が消えるわけではない。

次にメリットだが、デメリットに見合った、トリガー役ならではのメリットは存在しない。「気に入った相手と関係を深められる」というのは、トリガー役「だけ」が手にできるメリットではない。相手のほうは、デメリットなしで望む相手と交際という果実を手にできるからである。つまり、関係開始・進展のトリガー役とは、負担ばかりで特権のない役割であり、できることなら引き受けないのが合理的である。本論のテーマである平等という観点から考えると、トリガー役は男女双方で負担する以外に平等を実現するのは不可能である。

 トリガー役を男女どちらが引き受けているかを調べることで、恋愛が平等に行われているかを検証することができる。トリガー役の有無とともに、それを引き受ける性と相手の性との間に上下関係が存在するのかどうかも検証する。

 

以上をふまえ、次節は以下の役割について検証する。

・関係維持コスト

・決定権

・関係開始・進展のトリガー役

・上下関係

 

 検証に入るまえに、恋愛における男女間のギブ・アンド・テイクの具合を測ることで平等かどうかを調べる本章での検証の限界・今後の課題について触れることにする。

 それは、ギブ・アンド・テイクの方法は、個々のカップル間において異なるということである。本章では、信頼できるデータはないが男女間でギブ・アンド・テイクがなされていると想定される役割を男のギブ(女のテイク)と女のギブ(男のテイク)で相殺することで便宜的に検討の対象外としている。しかし、たとえばデート代を常に男が出しているカップルでは、たとえば精神的なケアを女が一手に引き受け(男からの気遣い、やさしい言葉は一切ないものとする)ており、釣り合いがとれているかもしれない。

 この問題を解決するには、恋愛における役割分担についての包括的な調査が行われる必要がある。新たな調査によって、本論で事情により検討の対象外とした役割も含めた新たな男女のギブ・アンド・テイクが発見できるかもしれない。

 

3節.検証

 

 本節では、現代日本社会において恋愛が男女平等であるかどうかについて、前節で挙げた「関係維持コスト」「決定権」「関係開始・進展のトリガー役」「上下関係」の4つの側面より統計をもとに数値で検証する。データは、現代の男女の実態について知るため、1990年代以降のものを用いる。調査概要は本章章末に一覧にした。

なお、本節でのパーセンテージ(%)の後にある括弧内の数値(±0.0%)は標準誤差である。本節における標本誤差は、信頼度95%のものとする。

 

1.出会い

 

1−1アプローチ・告白

 

調査1−1

 

“つきあおうと先に言ったのは”「自分から」

男性は82.5%(±5.4%)、女性では19.0%(±5.5%)

 

標準誤差を考慮しても、男女の差は統計的に有意である。これより、トリガー役は男の負担であることがわかる。

フィッシャー(1993)によると、「体重のかけかたの変化、ほほえみ、視線など言葉には出さない微妙な合図によって、求愛行動を開始するのはいっぱんに女性である」そうだが、こんなあいまいなサインでは男はわからなくても無理はないし、興味を伝えたことにはならない。女はよく、じっと見つめて「光線出してる」や「雰囲気で察してほしい」などと言う。これは赤ん坊と親の関係に似ている。赤ちゃんは「ギャー」と泣くだけで、お腹がすいたのか、おしっこをもらしたのか、はたまたうんちをもらしたのか、親が斟酌してくれるからだ。しかし「あなたに興味がある」とストレートに言うなり、どこかへ一緒に行く約束をするとかしないと、アプローチしたとはいえない。

 

1−2.最初のデート

 

調査2−1

 

 

男性

女性

男が払うべき

68.7

46.0

男が多く出すべき(奢り含む)

77.7(±3.6%)

69.0(±4.1%)

男が多く出すべき(誘ったほうが払う、含む)

84.2(±3.2%)

75.8(±3.8%)

ワリカン

14.4(±3.1%)

23.0(±3.7%)

 

男女ともに、「男が多く出すべき(奢り含む)」とワリカンの差は明らかである。さらに、実際には男が誘うことが多いので「男が多く出すべき(誘ったほうが払う、含む)」とワリカンを比較すると、その差は決定的である。

 誘ったほうの弱みというべきか、上下関係がみられる。

 

2.交際中

 

2−1.マネジメント・愛情表現・フォロー

 

調査1−2

 

“待ち合わせの時間に遅れた場合の待ち時間”

1時間まで待つ」

男性

43.0%(±7.0%)

女性

35.0%(±6.7%)

 

標準誤差を考えると、遅れた相手を待つ時間に男女差があるとはいえない。

男性は「1時間まで待つ」、女性は「30分まで待つ」(37.0%)がそれぞれ最も多い回答だった。

 

“恋人との普段の連絡”

男性から

66.5%(±6.7%)

女性から

39.0%(±6.9%)

 

標準誤差を考慮しても、男女差は明らかである。

 

 “ケンカをした時に謝るのはどちらか”

男性

26.0%(±6.2%)

女性

14.0%(±4.9%)

 

男女とも半数近くが「同じくらい」と回答している。

標準誤差を考えても、男性のほうから謝ることが多いとはいえ、差はわずかだといえる。

 

待ち時間やケンカした後にどちらが謝るか、については有意な差はみられない。が、恋人との普段の連絡では男女差は明らかで、関係維持のためのマネジメントは、全てではないが男の両肩にかかっている。

 

2−2.レストラン代

 

調査2−2

 

普段お付き合いしている異性との飲食の支払いについて

(交際している異性がいない場合は、いると仮定して)

 

男性

女性

男が払うべき

34.7

21.8

男が多く出すべき(奢り含む)

56.6(±4.3%)

52.6(±4.4%)

ワリカン

25.5(±3.8%)

24.4(±3.8%)

 

「男が多く出すべき(奢り含む)」とワリカンの差は明らかである。

 これも関係維持のためのコストである。男の活躍が期待されている。

 

2−3.その他

 

@次のデートの約束

 

次のデートの約束については、信頼に足るデータはない。男性向け恋愛マニュアルでは、男がデート中に次の約束をとりつけることを指南しているが、「自分から言う」という女もいる。

 つまり、次のデートの約束というマネジメントの役割が男に課せられているという証拠はない。

 

A交際中のデートの計画

 

 また、交際中のデートの計画についても、信頼に足るデータはない。男性向け恋愛マニュアルでは、男性がデートプランを考えることを指南しているが、「私が考えることが多い」という女はいるし、「計画なんて考えない」というカップルも少なくない。

 また、「どちらの都合に合わせるか」「どちらの嗜好に合わせるか」についても、信頼に足るデータがないとともに、知見しうるかぎりではカップルによってまちまちである。ただ、男性向け恋愛マニュアル・または雑誌等の特集において、「女の子が喜ぶレストラン・バー、夜景ポイント」などという特集を頻繁に目にすることからしても、とてもではないが2人でどのように過ごすかについて、主に男の意向・都合が反映されている、などとは言い難い。

 これより、恋愛における決定権が男にあるとはいえない。

 

3.セックス

 

@誘うのはどっち

調査3

 

 

「初めて経験したとき要求したのはどちらか」

 

自分

相手

48%(±1.9%)

13%(±1.3%)

2%(±1.0%)

66%(±1.8%)

 

「自分」と「相手」の割合が男女で差があるのは、男子の初体験の相手が、初めての男子をリードできるだけの性経験がある女であるケースが含まれるからだと推測できる。

男子の約半分が、初めてなのにもかかわらず自分から相手を誘っている。

 トリガー役は男に任せられている、といえる。

 

Aセックスの負担

 

基本的にセックスはどちらも気持ちいいので、快楽というベネフィットは(少なくとも挿入後は)男女双方が得られる。問題はコストである。セックスにおけるコストの負担については、以下のように分類できる。なお、セックスの負担も2節でいう関係維持コストに入ると考えられる。

 

A−1.前戯はどちらからどちらに行う時間が長いか

 残念ながら、信頼に足るデータがない。数多くのセックスマニュアル本で、あたかも男が前戯で女を気持ちよくさせなければならないかのようなことが書かれているが、これはセックスのコストを男だけに押しつけるにとどまらず、快感というベネフィットを女だけが味わおうという、まことにアンフェアな役割分担である。

 

A−2.挿入後、より多く腰を振るのはどちらか

 これは、体位によって測ることができる。正常位やバックであれば男が腰を振り、女性上位や騎乗位だと女が腰を動かすとと考えられる。が、女性上位でしているときに下から突き上げられるのが好きと答える女もおり、この場合、男も腰を動かしていることになり、しかもいくら足や手をついてるとはいえ、女の体重が乗った上での腰の動きであるから、負担は上にいる女より大きい。

残念ながら、こちらも信頼に足るデータはない。アンケートでは、女と男の辞典http://www.woman110.com/dic/index.htmに「体位の好み」という質問項目があり、ここで総回答数男女合わせて2322のうち、1000近い女が正常位と回答しているが、理由として「楽だから」という声が「チラホラと聞かれ」たという。ただしこのアンケートは、回答者がサイトにアクセスした人およびメールマガジンを購読している人に限られ、しかも男女比もアンケートによってまちまちである(女のほうが多い場合が多い)。標本にかなりバイアスがかかっているのであくまで結果は参考程度ということにして、挿入後の肉体的負担についてはその実際はまだわからない、という結論にとどめておく。

 

4.プロポーズ

 

調査4

 

プロポーズはどちらから

男性

64%(±6.2%)

女性

2%(±1.8%)

 

女からのプロポーズはわずかである。

 

プロポーズした男性に質問

勇気が必要だった

62%(±7.8%)

必要なかった

38%(±7.8%)

 

「勇気は必要なかった」という回答には、2人の関係が確かであり、両者が暗黙のうちに結婚することで合意しており、あとは形式的にプロポーズが必要だったケースも含まれると考えられる。逆に言えば、それなのになぜ男にプロポーズさせることが必要だったのか、という疑問は残る。いずれにせよ、過半数の男がプロポーズの際断られるリスクを感じており、女はこのようなリスクを負うことを事実上免除されている。

 プロポーズこそ、男がほぼ片務的にトリガー役を担っている分野である。

 

4節.結論

 

関係維持コストについては、調査1−2、2−2より、その一部は男が独力で負担している。逆に女だけで負担しているものはない。

決定権については、前節2−3「その他」より、決定権が男にあるとはいえない。

関係開始・進展のトリガー役については、調査1−1、3、4より、そのすべてについて男が担っている。

上下関係については、調査2−1より、トリガー役からくる女上位、男下位の上下関係が存在する。

 表にまとめると以下のようになる。

 

テイク

ギブ

 

関係維持コスト

関係開始・進展のトリガー役

恋愛における地位の低さ

テイク

ギブ

関係維持コストの免除

関係開始・進展のトリガー役の免除

恋愛における地位の高さ

 

 

表より、「関係維持コスト」「決定権」「関係開始・進展のトリガー役」「上下関係」の4つの側面から男女のギブ・アンド・テイクを検証した結果、不均衡がみられることがわかる。よって、恋愛は男女不平等であるといえる。

これは、金政・谷口・石盛(2001)、金政(2002)の、女は恋愛について「成長」というイメージを持つが、男は「忍耐」というイメージを持つという結果と整合的である。

これは個人的に解決できる問題ではなく、社会問題として取り上げるべき問題である。なぜなら、全体で取り組まないと不平等が解決できないからだ。

たしかに恋愛は個人的なもので、自分が納得のいく形を求めればいいのだが、平等な関係を希望しそのような関係を築ける女を探すにも、平均が不平等であれば、恋愛における男女平等な関係を受け入れる女自体が少ないわけだから、それだけ平等になるような個人的関係の構築は困難になる。人は人、我は我といっても、個人は所属する社会の影響はどうしても受けてしまう。

さらに既出のように上下関係もある。アプローチするのは男の役目なので、お願いする立場から対等な交渉は難しい。

あくまで平等な付き合いができる女を探す、なんとか今付き合っている女を説得する、という努力はできなくはないが、平等な交際をする上でそういう努力が強いられること自体が問題なのだ。

なぜなら、本来、相手と平等な関係を築くというのは人と人との関係の大前提として認められるべきもののはずだからである。

 

5節.仮説

 

 しかし現実には、不平等にもかかわらず恋愛・結婚関係を持っている男は多い。彼らはなぜ、不平等な関係に甘んじているのだろうか。

以下のような仮説が考えられる。

男らしく女に自分からアタックし、リードし、レストランやホテル代を出し、プロポーズは男から女にお願いするのが男のとるべき行動としてあるべき姿であって、好かれている女はこれをしてもらうのが通常だという社会的慣習・通念の刷り込みがあれば、たとえ不平等だとわかっていてもその慣習に従って求愛行動をするのは合理的な行動だといえる。

果たして、そのような刷り込みは存在するのだろうか。竹中(1999)のいうとおり、「恋愛とは、愛という宗教のもとに行われる、女による男からの搾取である。恋愛は壮大な収奪システム」なのか。

 4章では、マスメディアが、恋愛における男女の役割のあるべき姿についてどのようなメッセージを発しているかについて調査することで、恋愛における男女不平等な状態を「普通」とする社会的・文化的刷り込みの存在について明らかにする。




[1] 具体的には、フラれるコストを負担して2人の関係を縮めるトリガー役という勇気のいる役目を引き受けてくれたことに感謝し、交際中も「付き合ってくれって言ったのはそっちでしょ。私のことが好きなら○○して。イヤ(できない)なら別れる」と思い上がらず、ギブ・アンド・テイクが成り立たない過剰な要求をしないことである。



3章補論.結論に対する考えられる反論

 

 これまで見てきたように、統計によると、恋愛において一般的に男はより負担が大きい役割を担っており、にもかかわらずそれに見合った報酬があるわけではない。このデータに基づき、恋愛は男女不平等であり、男に不利であると結論づけた。実はこれまでにも今回用いたデータの一部、またはデータなしで、この結論と同じ見解を私的な場で述べている。その際、反論に出会うこともあった。反論を大きく2つに分けると@不平等だという判断の基準が恋愛関係を部分的にしかとらえておらず、実際には女の負担もそれ相応にあり、不平等とはいえないというもの(2節、3節)、A確かに不平等であるが、それには理由があり、女が有利なのは正当であるというもの(1節、4節)、である。

 補論では、実際に受けた反論およびこれから予想される反論に対し、それぞれの反論の問題点を指摘して棄却することで、恋愛は男女不平等で、男にとって不利であることという結論の確からしさを改めて明らかにした。中にはまともに取り上げるに値しないくだらない反論もあるが、本論に対するさまざまな反応を認め、それにできる限り応えていくのは筆者としての責任であると考えた。くだらない反論への再反論を掲載しても本論のレベルが下がることはないはずである。

 

1節.需給関係

 

 カップルとその予備軍において、一般的に異性から見た魅力が女のほうが高い、あるいは魅力は同じくらいでも異性から得る効用が一般的に男のほうが高いので、男が女につけるプライスが女が男につけるそれよりも高くなる、という立場である。恋愛・結婚市場に参入する数が男のほうが多い、という見解は、後者に属する。年齢別の人口は男女でほぼ同じなので、異性から得る効用が男のほうが高ければより多くの男が市場に参入してくる、という理解である。

 しかしこの見解は説明力に欠ける。

 

@普通の男が魅力の高い女と付き合う、あるいは付き合いたがる、という見方

 

 2つの仮定をおく。

・魅力のある・ないは外見によって決まる

・外見が魅力的かどうかは、同性内での比較によって相対的に決まるので、魅力のある・普通・魅力のない人は、男女それぞれ同割合だけいるとする。

 

普通男が魅力の高い女をターゲットにするとする。魅力の高い男も当然魅力の高い女をターゲットにするので、魅力の高い女は倍率が高くなり、結果不平等な関係になるというのである。魅力の低い男・女はそれぞれ魅力の低い同士でくっつくか、市場から撤退しているとする。

 このケースだと、本来釣り合っているはずの普通男から普通女へのアプローチが見られないことになる。となると、余った普通女はそのままでは自分に振り向いてくれない普通男あるいは魅力の高い男をターゲットにすることになり、もともとターゲットの男には興味を持ってもらっていないわけだから立場としては男のほうが強くなる。となると、立場の強い魅力の高い女のカップル、立場の弱い普通の女のカップルとが存在することにより、統計をとると全体として男女間はフィフティー・フィフティーになるはずである。しかし、全体として恋愛が不平等であり、男に不利なのはこれまで見てきたとおりである。

 

A異性から得る効用が男のほうが大きいとする説

 

このような事を言う者は、たとえばセックスについて以下のような説明をする。

「性欲が男のほうがはるかに強い以上、セックスに持ち込もうとする意欲、労力、負担は、当然のことながら男のほうが大きくなるはず。男はコスト、負担、気遣いなどを提供し、女はセックスを提供する。」

しかしいくら性欲が男のほうが強いといっても、女だって、本当はしたくないのに男にせがまれて、無理矢理セックスさせられるわけではない。女もしたい時に、したいからするのだ。女がしたくもないのに、男が金やサービスを支払ってセックスさせてもらうというのなら、それは風俗と一緒である。

女はしたくないなら断ることができる上に、セックスでは快楽をえることができるのだ。

 男がセックスにより快感というテイクをするというのは正しいが、その快感は、実は相手の女も得ているテイクである。男だけがコスト負担する必然性はどこにもない(セックスは女に身体リスクがあるという話は3節)

よって、男がより多くのコストを負担するのはおかしい。

セックスに限らず恋愛関係全般においても、現実には、これまで見てきたように男のギブのほうが女のギブより多く、平等ではない。

ここから導き出せる仮説は、「女から男への要求は、男から女への要求より高いのでは。だから満足度が低いのでは」(これも、性役割で女が男に頼っている(甘えている)から起こることなのだが)というものである。

Davidson(1984)によると、夫婦では夫のほうが妻より満足度が高い。Davidson(1984)とは夫婦と本論で扱っている結婚前のカップルとの違いがあるが、実際のギブ・アンド・テイクでは男のほうがより多く与えているのに、女のほうが不満だということは、単に女が自分が相手に十分に与えもしないで欲しがっているだけなのではないだろうか。そして、それを許している社会的な刷り込みが存在するのではないか。

4章で検証を行う。

 

B恋愛は惚れたものが弱い

 

「男だって、誰から強制されることなく自由意志で好きな女に尽くしているのだから、問題はないのでは」という立場である。このような立場の者は「そもそも、なぜ女に対するサービスをしぶるの?好きなんじゃないの?」などという。

 気に入った女がいたら自分から誘う。告白する。デートには女が喜ぶような店を選ぶ。少なくとも初めてのデートでは奢る。プレゼントはもらったものより高価なものを渡す。デートでは、何らかのサプライズを用意する。たとえ女のほうがより強く結婚を望んでいても、プロポーズは男から…。

これらは、感情社会学でいうところの「感情ワーク」である。感情ワークとは、この場合、男がステディな関係の(あるいはそうなることを男が望んでいる)女に対し、愛情があることを示すために期待・要求されるタスクのことを指す。愛情があるがゆえに行うとされているので、見返りを求めることができない。

しかし、家事労働を賃金換算する際には、女は、なぜ愛する家族のためにしてあげることを面倒くさがるの?お金もらわないとやらないの?夫や子供を愛してないの?とは言われなかった。

少なくとも女の感情ワークとして岡原ほか(1997)等で挙げられている家事については、家事労働が無償ではいけない、賃金に換算するといくらか、という言説が存在する[1]

女が愛する(という仮定のもと)家族へのサービスに対する対価を求めている以上、男が恋人や妻に対するサービスの対価を求めるのはごく自然なことである。

 

2節.女だっていろいろ男に与えている、という反論−「キレイにすること」は女のコストか

 

デートの際、女は身じたくで金がかかる。そしてそのための金は女が出している。2人で楽しい時間を過ごすための費用は共同で分担すべきである。女の身じたく代を女が負担している以上、食事代は男が払えというのである。まるで「部屋とYシャツと私」の世界だ。

ポイントは、果たして男のために「だけ」にキレイにするのか、ということだ。

メイクや服、エステにお金をかけて外見を磨くのは、基本的にその女自身のためである。

まず、外見をキレイにすることは、「キレイになりたい」という自分自身の欲求を満たす行為である。その上、外見を着飾ることによって、デートの相手以外の男との恋のチャンスも増える。

よって、外見をキレイにすることは純粋にデートの相手の男「のみ」に向けられた行為とはいえない。他方、男がレストラン代を奢る行為は、100%その相手の女のみに向けられたサービスである。

それに、似たような請求は男だってできてしまう。

男だって、スーツ、ネクタイ、靴、ヘアスタイル等外見を整えるのには金がかかる。しかし、その金は半分女が負担してくれるのだろうか。また、男はデートで使うお店に下見として入ることがある。その分のお金も半分女が負担してくれるとでもいうのだろうか。

さらに、お前のためにいい男でいるため、アフタースクールでスキルを磨き、フィットネスクラブで身体を動かし、スタイルを保っている。だから…と「部屋とYシャツと私」の男版のような要求をした場合、これらの料金を負担する女がいるのだろうか。

 別のアイディアとして、「外見が恋愛における女から男へのギブである」というものがある。

 男は女の外見を消費するので、そのお代として男は女に金銭やサービスを支払うべき、というのである。

果たして外見は男へのギブなのか。そのお返しが男からのサービスなのか。

残念ながら違う。

 なぜなら、女も男の外見を気にするし、男と同じように異性の外見を消費するからである。女だけでなく、男にとってもモテるかどうかにおいて外見は重要なのである。

 

調査5

 

あなたが結婚する際、結婚相手の条件で最も重視するのは何ですか

容姿

男性が重視する妻の条件    22.4

女性が重視する夫の条件    8.8

4項目までの多重回答。横欄の合計は全項目で約300%

 

調査6

 

結婚相手の条件

容姿

 

 

重視する

考慮する

20.2(±1.3%)

56.6(±1.6%)

76.8(±1.4%)

14.1(±1.2%)

59.1(±1.7%)

73.2(±1.5%)

 

調査5は、条件を4つに絞る必要があったため男女差が顕著になったが、調査6のように各項目について単に重視するかしないかで回答した場合、容姿についての要求は男女差が小さくなっている。つまり、女は結婚相手の条件として経済力を容姿より重視するものの(1位は男女ともに調査5は「性格が合う」、調査6は「人柄」)、容姿は容姿でちゃんと気にするのである。

 

小倉(2003)は結婚について「男の持つ金という資源と女の持つ顔という資源の交換である」としたが、既出のように外見を相手に求められるのは女だけではないし、相手の外見を消費するのも男だけではないので、誤りである。

その他、男は女にギブしてやる代わりに、精神的な何かを得ている。だからギブ・アンド・テイクが成り立っているという議論がある。

 しかしこれも外見の話と同じである。

たしかに、嶋(1991)にもあるように、恋人の存在は精神的にプラスになる。しかし、それは女も同じ。テイクは女も男も同様に手に入るのに、なぜ男だけがそれを得るときだけ女にギブしなければならないのか。

 

3節.女の身体リスク

 

女はもともとその身体にさまざまなリスクを抱えているので、関係の開始や維持において男が多くの負担を背負うくらいでちょうど釣り合うという立場である。リスクとしては主に@望まない妊娠、Aレイプされるリスクの2つが考えられる。

 

@望まない妊娠

 

セックスしていて、避妊の失敗により妊娠・出産の際のリスク・負担が大きいので、それ以外で男がより大きな負担・リスクを負うのはやむを得ないという見解である。しかし、もし、男からの様々なサービスが避妊に失敗して妊娠した場合の「保険」なのだとしたら、結果として妊娠しなかった場合、奢った分は返ってくるとでもいうのだろうか。

将来、あるかどうかわからない被害のために保険金、あるいは賠償金のような形で財やサービスを積み立てさせられるのなら、関係が終了するか、妊娠を双方が望むような状態になった段階で、その積立金は男に償還されるのが筋である。

 それに、望まない妊娠自体、避妊法の発達によって減少してきている。生殖をともなわないセックスは女の欲求でもある。

 また、日本においては、交際相手の男に結婚を迫るため、わざと避妊に失敗して相手の子を宿そうとする女も存在する。

ちなみに2003年の人工妊娠中絶実施率(1549歳の女子人口千対)11.2%(厚生労働省大臣官房統計情報部編「母体保護統計」より)である。

 バス(2000)によると、昔から、その場限りのセックスをして妊娠してしまった場合、女が背負うコストはあまりにも大きく、そのため、セックスの相手を慎重に選ぶ女が進化において優位であり、避妊技術が進歩した現代においてもその適応上有利となる心理を持っている女が多いという(心理の性差については詳細は次節で扱う)

 

Aレイプされるリスク

 

たしかに一般的に男のほうが女より肉体的に強いので、レイプされる危険が大きいのは女である。しかし、レイプは犯罪であり、女をレイプした男には刑罰が加えられる。つまり女は既に、レイプされる危険から法により守られている。レイプに限らなければ、犯罪行為や事故の被害者になるリスクというのはすべての男女が抱えているわけで、なぜ被害者が女で、内容がレイプである場合だけ特別に重要視するのか、理解に苦しむ。レイプだけではない。痴漢、ドメスティック・バイオレンスなど、女はその他の被害からも法的に守られている。そしてその法的保護は、時として過剰なものである。日本の配偶者暴力防止法は女が被害者であるケースのみを想定し(少数であっても、妻のほうが夫より身体能力が上で、妻が夫に暴力を振るうケースも存在するのにもかかわらず、である)[2]、痴漢認定はしばしば冤罪を生み出している[3]。女さえ安全・快適でありさえすれば男にしわ寄せがいき、負担・苦痛を強いてもかまわない、という立法精神で、日本社会では女は既に社会的に十分すぎるほど守られている。その上で、個人的に相手の男に特別な対応や配慮を必要とするほど、レイプの発生率が多いとは考えられないのだが[4]

 望まない妊娠、レイプのリスクいずれも、恋愛の男女不平等を正当化する根拠としては弱いといわざるをえない。

 

4節.性差

 

ファインシュナイダー(1997)の「ルールズ」では「『簡単に落ちない女を演じ』れば、『彼はあなたを得るために多大な時間を費やし』、『女王様のように扱ってくれる』」「男性は、生まれつきチャレンジするのが好きなもの」「男は女を求めるもの、という自然の法則」「男性が女性を追いかけるように仕向けなければならない」「男性は、あなたに会うために努力するのが楽しいものなのです」「騎士道精神にのっとって男性に請求書を取り上げてもらう」とある。よくもこれだけ都合のいい自分勝手な御託を並べられるものだと感心してしまうが、データでは

 

調査7

 

「“いつも自分が恋人をリードしたい”とは思わない」=66.8%(±4.7%)

 

調査8

 

「彼にいつもリードして欲しい」女性=54.9%(±5.0%)

「恋人には“愛している”と言葉で言って欲しい」 72.3%(±4.5%)

「恋人と2人きりの時は思いきり甘えたい」=68.5%(±4.7%)

 

調査9

 

交際中のデート費用について、男性の77.0%(±6.0%)が「割り勘」を望み、過去最高を記録した。女性は62.0%(±6.9%)だった。

 

少なくとも現代日本社会においては、役割分担を当たり前だとは考えない男がおり、しかもそれは20歳の段階では多数派である。

 

もし、女は恋愛において男に負担を必ずかける生き物だ。これは性差だからしょうがない、というのなら、筆者はそのような女らしさを認めない。

それが本能だというのなら、本能のおもむくままに行動している女を矯正する教育が必要である。

男の本能については、より多くの雌と交わりたいという性衝動についても、暴力性についても、社会的な教育やルールによって、秩序を保てるよう抑制されている。規制の例としては、前項で見た痴漢やレイプ、ドメスティック・バイオレンスのほかに、セクシュアル・ハラスメントも挙げられる。

進化心理学の視点を、男女の役割分担にそのまま当てはめることはできない。

たとえばバス(2000)では、女が自分の子孫を確実に残すため、優しさや思いやりといった精神的なケア、金銭等物質的な資源、危険からの保護といったサービスを安定して与えてくれる(自分のためにコストを支払ってくれる)男を選択し、男はこのような女が望むものを与えることによりセックスを得、それにより男もまた子孫を確実に残すことができたとされている。たしかに、いかに子孫を残すか、という観点からするとこのような記述になるのかもしれない。しかし、前出のように、セックスとは女が男に与えるものではない。

もし、実際には女もセックスそのものから得るものがあるのに、配偶戦略から「何かの見返りに男に与える、させてやる」という態度をとるように女の心理が発達してきて、その傾向が未だに残っているのだとすれば、この恋愛における不平等を生み出す女の性質こそ、バスのいう「人類の進化の過程で生み出されたからといって、それを大目に見たり擁護したりする必要はない」(P.36)ものであり、「忌まわしい行動が、われわれの配偶戦略から生じているという事実は、そうした行為の存続を正当化するものではない」(P.352)

もともとの男女間の性差は、男女間の不平等を正当化する理由にはなり得ない。性差は、「人間の男女がどうあるべきか」という問いについての答えは提供しない。男女が本能のままに動いた結果不平等が発生しているのなら、男女不平等をもたらすその本能は後天的な学習によって抑制されるべきである。前出のアンケート結果で分かるように、現に性役割の不平等に対する不満はあるのだ。平等かどうか、どうあるべきかについては進化や遺伝子ではなく社会科学の概念が必要になってくる。

 

5節.不平等だと文句を言う男はモテない男だと相場が決まっている。

 

 ある見解を持つ者に対する個人攻撃に終始しており、反論とは呼べない代物なのだが、不平等解消を訴えようとする男の申し立てを取り下げさせるには十分な威力を持っている。平等か不平等かなど関係なく、「そういう男は嫌」「私が好きなら○○して」と言われればそれ以上は言いづらくなる。もちろん、平等を諦めない男にとってはそういう女こそお断りであるし、「俺に○○を要求するけど、で、お前は何をしてくれるんだ?」くらいは言ってもいいのだが、平均が不平等だけに、「普通の恋愛」を望む女の眼には甲斐性のない男に映ってしまう。(だから恋愛の不平等は個人での解決が難しいのだ)

 男の側からすると、とにかく女の要求を満たさないと付き合ってもらえないので、平等な関係を結ぶことが難しくなっている。では、女の要求は絶対なのか。極端な話、女が死ねと言ったら死ぬのか。

本来、ギブ・アンド・テイクの原則により、女は、与えただけのものしか男に要求する資格はないはずである。これが平等なフェア・トレードだ。不当な要求に対し、「欲しければそれと同等のものをくれ」という権利は男の側には当然にしてある。なぜなら男女は等しく尊重されるべきだからである。

 重要なことは、恋愛の平等を求める男の訴えは、モテないから憂さ晴らしをしているわけではなく、単に男女平等という当然認められるべきものを求めているだけだということだ。それに、恋愛における男女不平等を解決することと、ある個人がモテないことを解消することとは全く別のことである。不平等が解消しても、それによってモテない人間がモテるようにはならない。

本論で問題にしてる不平等は、あくまで恋愛における男女間のギブ・アンド・テイクが適切になされていないことに基づくのであり、関係が始まるとき、始まってからの問題の解消を目指すものである。モテない男は、女と関係を結ぶことが難しいところが問題なわけで、不平等がなくなって世の中の多くの恋愛が平等になったところで、モテない男が女と関係を結ぶのが難しい事実が変わるわけではない。逆に言うと、恋愛のチャンスが少ないモテない男こそ、現代の不平等な恋愛の犠牲になる危険も少ないといえる。

 社会全体で恋愛が不平等であることと、ある男がモテないのは全く別の問題なので、自分がモテないのを世の中のせいにしても仕方がないし、またするはずがないのである。

 



[1] ただし家事労働は無償ではない(2章2節参照)

[2] 内閣府大臣官房政府広報室が2002年5月に有識者等5000人を対象に行った『配偶者等からの暴力に関する有識者アンケート調査』では、29.7%が「男女平等ではない」あるいは「女性に対する暴力に重点を置くことに違和感を感じる」と答えている。

[3] たとえば以下のサイトを参照「痴漢えん罪被害者救済ネットワーク」http://www.rikkyo.ne.jp/univ/araki/chikanenzai/index.html

[4] 2002年の強姦の犯罪件数は2357(警察白書より)



[調査概要一覧]

母集団数については、総務省「住民基本台帳人口要覧」(2003331)をもとに算出している。

 

調査1(1−1、1−2)

[調査概要]

【表題】「ことぶき科学情報VOL.11

【調査主体】株式会社オーエムエムジー広報

【調査方法】街頭面接調査

【調査時期】1997718日(金)〜28日(月)

【調査対象】首都圏及び阪神圏で2429歳の恋人のいる独身男女

【サンプル数】400(男女200人ずつ)

内 訳 2426 2729 

首都圏  100   100   200

阪神圏  100   100   200

合 計   200   200   400

母集団数は、「住民基本台帳人口要覧」をもとに首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)および関西圏(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県)2529歳男女数を援用(2,162,275人、女2,029,878)

 

調査2(2−1、2−2)

[調査概要]

【表題】「独身男女に聞く、男女の交際とお酒に関する意識調査」

【調査主体】宝酒造株式会社

【調査方法】インターネット調査

【調査時期】200429日(月)〜210日(火)

【調査対象】首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)、および関西圏(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県)在住で、自宅内外を問わず週に1回以上お酒を飲む20代〜30代、独身男女

【サンプル数】1,034

     合計 20 30

521  284  237

513  331  182

合計 1,034 615  419

http://www.takarashuzo.co.jp/news/2004/03-q-003.htm

母集団数は、「住民基本台帳人口要覧」をもとに首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)および関西圏(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県)2039歳男女数を援用(8,144,797人、女7,615,883)

 

調査3

[調査概要]

【表題】青少年の性行動調査(1999)

【調査主体】財団法人日本性教育協会

【調査方法】質問票への記入による集合調査法

【調査時期】199911月から2000年1月にかけて

【調査対象】全国12地点から無作為抽出で選び出した高校生・大学生

【サンプル数】5492票(男子2846票、女子2646票)

母集団数は、「住民基本台帳人口要覧」をもとに1519歳男女数を援用(3,576,459人、女3,424,731)

 

調査4

[調査概要]

【表題】結婚のあと・さきで見る「二人の時間」

【調査主体】株式会社服部セイコー

【調査方法】アンケート調査(郵送・面談等による)

【調査時期】19965

【調査対象】全国から抽出した婚約中の男女および2030代前半までの夫婦

【サンプル数】242組・484

 

男性

女性

全体

婚約中

77

77

154

既婚者

165

165

330

 

http://www.seiko.co.jp/nihongo/shinchaku_joho/kinenbi/couple-Q4.html

母集団数は、「住民基本台帳人口要覧」をもとに2034歳男女数を援用(13,577,344人、女12,998,082)

 

調査5

[調査概要]

【表題】国民生活選好度調査

【調査主体】経済企画庁

【調査方法】調査員による個別訪問留置法

【調査時期】2001年5月10日〜6月3日

【調査対象】全国に居住する15歳以上80歳未満の男女

【サンプル数】5,000

標準誤差の計算は行わなかった

 

調査6

[調査概要]

【表題】第12回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査

【調査主体】国立社会保障・人口問題研究所

【調査方法】配票自計、密封回収方式

【調査時期】200261日現在の事実について調べたもの

【調査対象】全国の18歳以上50歳未満の独身者

【サンプル数】「自分の一生を通じて考えた場合、あなたの結婚に対するお考えは、次のうちどちらですか 1.いずれ結婚するつもり 2.一生結婚するつもりはない」でいずれ結婚するつもりと答えた18歳から34

          

3897  3494  7391

母集団数は、「住民基本台帳人口要覧」をもとに2034歳男女数を援用(13,577,344人、女12,998,082)

 

調査7

[調査概要]

【表題】「ことぶき科学情報VOL.21

【調査主体】株式会社オーエムエムジー広報

【調査方法】留置自記入調査

【調査時期】199935日(金)〜15日(月)

【調査対象】首都圏及び阪神圏で2039才までの就労男性

【サンプル数】400

内 訳 20 30

首都圏 100   100  200

阪神圏 100   100  200

合 計 200   200  400

母集団数は、「住民基本台帳人口要覧」をもとに首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)および関西圏(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県)2039歳男性数を援用(8,144,797)

 

調査8

[調査概要]

【表題】「ことぶき科学情報VOL.20

【調査主体】株式会社オーエムエムジー広報

【調査方法】留置自記入調査

【調査時期】199918日(金)〜27日(水)

【調査対象】首都圏及び阪神圏で2039才までの働く女性

【サンプル数】400

内 訳 20 30

首都圏 100  100  200

阪神圏 100  100  200

合 計 200  200  400

母集団数は、「住民基本台帳人口要覧」をもとに首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)および関西圏(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県)2039歳女性数を援用(7,615,883)

 

調査9

[調査概要]

【表題】「ことぶき科学情報VOL.19

【調査主体】株式会社オーエムエムジー広報

【調査方法】街頭面接調査

【調査時期】19981023日(土)〜27日(火)

【調査対象】首都圏及び阪神圏の'99115日に成人式を迎える男女

【サンプル数】400

内 訳 男性 女性 

首都圏 100  100  200

阪神圏 100  100  200

合 計 200  200  400

母集団数は、「住民基本台帳人口要覧」をもとに首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)および関西圏(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県)2024歳男女数を5で割ったもの援用(793,424人、女759,616)



4章.マスメディアが描く恋愛における性役割−慣習と刷り込み

1節.調査概要

1.目的

 

 現在、マスメディアで描かれている恋愛の性役割は、@現代社会における、恋愛の際男女それぞれに期待される「普通」の態度であり、Aその「普通」が形成されるうえでの社会的な刷り込みの内容である、と考えられる。よって本章では、マスメディアで描かれている恋愛における性役割について内容分析を行う。これにより、@恋愛における性役割についての「普通」がどうなっているか、A性役割についてどのような社会的な刷り込みがあるか、が明らかになる。

 

2.分析対象

 

男性誌として光文社「Gainer」、女性誌として集英社「MORE」をそれぞれ20041月号から12月号まで、1年分(12)その内容を分析する。

 

MOREGainerを選択した理由

 

ともに月刊ファッション雑誌であり、社団法人日本雑誌協会の分類による女性ヤングアダルト誌・男性ヤングアダルト誌において、同協会調べによる発行部数(2002.9.1?2003.8.31)MORE75.0万部で1位であり、刷り込み効果が女性ヤングアダルト誌において最も大きいと考えられるから。Gainer12.5万部で22位であるが、恋愛における男の役割についての記述が多いと考えられる雑誌の中では最も部数が多い。ちなみに、Gainerより部数の多い男性ヤングアダルト誌は『ザ・ベスト』『おとなの特選街』『競馬最強の法則』『おとこの遊艶地』『Number』等、実用誌・専門誌と呼べるものである。

 

3.分析方法

 

男はあるいは女は「?べき」「?しなくていい」「こうして欲しい」というアドバイス、オピニオンという形式で書かれた記述を1項目(1つの役割)毎に@男女どちらの役割についてか、A性差はあるか、B役割を担う性にとってコストかベネフィットか、で分類し、カウントする。

 

例:

「男が勇気をもって告白すべき」−男、性差あり、コスト、にカウント

「別に男だからといってリードしなきゃいけないわけじゃない」−男、性差なし、ベネフィット、にカウント

「別にいつも男に奢って欲しいわけじゃない。ただ多めに出して欲しいだけ」−このような場合は、男、性差あり、コスト、に1カウントする。

「女は料理の腕前は大事」−女、性差あり、コスト、

「女も避妊には責任を持たなければならない」−女、性差なし、コスト

 

そのほか、以下の条件にしたがってカウントする

 

     広告は除く。商品を売るために、実際に求められている以上に「らしく」なければならないと煽る記述が存在する可能性があるため。

     1つの特集記事で、性役割について同一の記述が複数ページにわたってある場合、1つとカウントされる。

     性役割についての調査なので、容姿や嗜好についての要求はカウントしない。たとえば、「女は料理ができるのがいい」「女は裁縫ができるのがいい」はカウントするが、「タバコを吸う女は印象が悪い」「尻のたるんでいる男はダメ」はカウントしない。ただし、「女は言葉遣いが乱暴であってはならない」はカウントする。コミュニケーションの手段である言葉に制限が加えられることにより、上下関係ができる可能性があるからである。

     「時間に遅れない」「落ち込んでいる時、さりげなく励ましてくれる」等、男女双方に求められる行動についてはカウントしない。

     芸能人、作家等有名人のコメントはあくまで個人的見解であり、その雑誌としての見解ではないのでカウントしない。識者のコメントとして、個性的な、よって「普通」とは多少離れている可能性のある意見も掲載されている可能性があるからである。

     「男って…。細かいっていうか、ワガママっていうか(笑い)」「男に好かれるって…疲れるわぁー。」「彼女を便利屋か何かと間違えてませんか?」「まぁ、あくまで夢ですから…。」(MORE2004年3月号)等、「こんな事やってられないよ」というニュアンスのコメント付で紹介された役割については、カウントしない。恋愛における性役割の「普通」でもなければ刷り込みとも言えないからである。

 

ファッション誌にある、顔写真付きの女の声、男の声はいわゆるやらせである可能性があり、顔写真が載っている人物は名前、年齢、職業いずれも実際とは異なっており、コメントも実際に顔写真の人物のものではないことが考えられる。しかし、本調査ではコメントが真実かやらせかは問題ではない。あくまで、マスメディアが発する性役割についてのメッセージを調査するのであり、やらせによってあるメッセージを発しているなら、その捏造された「声」が恋愛における性役割の刷り込みを果たすことになるからだ。

 

4.仮説

 

社会的な慣習、および刷り込みの内容は、3章で仮定したように男に不利となる不平等なものである。

 

5.結果

 

男性誌「Gainer」2004年1月号?2004年12月号

 

あり/コスト

あり/ベネフィット

なし/コスト

なし/ベネフィット

26

0

1

0

27

0

0

0

0

0

 

 

 

 

総計

27

 

 

女性誌「MORE」2004年1月号?2004年12月号

 

あり/コスト

あり/ベネフィット

なし/コスト

なし/ベネフィット

21

0

2

0

23

6

1

3

0

10

 

 

 

 

総計

31

 

 データセットは章末に掲載した。

 

 男性誌

 

 男性誌で触れられていたのは男役割のみであり、女のあり方について「女はこうあるべきだ」「こういう女はダメ、気をつけろ」等の記述は一切見られなかった。

男役割については、「クリスマスデートは男が奢るのが普通」「デートに誘うのは男」「レディファーストは当たり前」等、ほとんどが性差を肯定するものであった。性差なしとする記述についても、男にコストを強いるものであった。

 これより、男性誌は女の欲望に忠実で、女の現状をありのままに受け入れようという姿勢であり、女に喜ばれるために男はコストを負うべきで、どのようなコストを負うべきかについて誌面で指南している、といえる。

 

 女性誌

 

 女性誌では、男性誌と異なり男役割、女役割ともに記述がみられた。性差については男女いずれの役割についても「あり」のものが多く、「なし」のものを合わせても、コストを要求するものがほとんどである。割合は、「料理ができるといい」「言葉遣いの悪い女はだめ」「彼の弱い部分も受け入れろ」等、女に対する「こうしなければ」という誡めより、「結婚相手に求めるもの−経済力」「男だって料理ができて当たり前の時代」「男なのに告白する勇気がないのはチキン」等、男に対する「こうして欲しい」「こういう男はダメ」といった注文のほうが多い。

また、Gainerが女の欲望に忠実なのに対し、MOREでは、欲望や欲望を抱く男をバカにするような記述(「単純すぎてうれしい!? 男ゴコロのツボあれこれ」(2004年2月号。ほかにも前出2004年3月号)すら見られた。

 これより、女性誌は単に男の欲望のまま女役割を引き受けるというスタンスではなく、できない(したくない)要求については要求する男のほうがおかしいというスタンスで、逆に男にも「こうあるべき」と要望や注文を出していることがわかる。

 総括すると、月刊誌からみるマスメディアは、恋愛での性役割について女よりも男に対しより多くの注文を課し、そのメッセージは、男に対しては女の要求を全面的に受け入れるよう要求し、他方女に対しては男の要求について必ずしも全てをまともに受け取る必要はない、というものである。これは片務的で、男女不平等であるといえる。これにより、恋愛における性役割で「普通」とされているもの、および社会的刷り込みは男女不平等であり、男に不利であるといえる。

 

Gainerについて、「ファッション雑誌だから女が気に入るような役割を掲載しているのは当然である。「Spa!」あたりとはかなりスタンスが異なるのは当たり前」、という見方もできなくない。しかし、女性ファッション誌のMOREの結果と比べると、その差は明らかである。

男は行動の性役割について刷り込みが多いが、外見についての刷り込みとなりうる記事は女向けのものが多いのでは、という推測は当てはまらない。女性誌に外見についての記事が多いのは確かだが、「イイ男の後ろ姿。決め手はヒップだ」(Gainer2004年5月号)「モテる男は、夏は白タイ」(Gainer2004年6月号)等、異性に気に入られるために外見を飾る必要性をうたう記事は男性誌にも見られる。ファッション雑誌なので当然といえば当然である。

 

2節.結論

 

前節での調査結果より、マスメディアのメッセージは、男に対しては女の要求に対しひたすら無批判にコストを負担することを説き、他方女に対しては、男のためにコストを負担することと同時に男に要求していいコストにも触れ、男からの無理な要求には応じなくていいと伝えている。

 このようなメッセージが「普通」の恋愛として刷り込まれると、男は女の要求に対し「好きであるかぎりは」拒否しづらくなり、それに対し女は、男の要求には応えるものの、できないことはできないと拒否し、男に対してもきっちりコスト負担を要求するようになると考えられる。すると、男のコスト負担、ギブ(女のテイク)が、女のコスト負担、ギブ(男のテイク)を上回るようになり、不平等な関係を「普通」のこととして形成するようになる。つまり、不平等な関係をこれが「普通」だと刷り込まれた結果、恋愛における不平等な役割分担に男も女も疑問を抱かなくなるのである。

 以上より、マスメディアが描く不平等な恋愛における性役割は、3章で見てきたような実際の男に不利な役割分担の原因の1つであるといえる。

 

最後に、本調査の限界を指摘して本章を終えることにする。

本調査の目的は、恋愛における性役割の社会的な刷り込みの存在を明らかにすることであった。そのため月刊誌の内容分析を行い、結果、刷り込みによる性役割は男女不平等であることがわかった。しかし本調査は、月刊誌というマスメディアの内容分析にとどまっており、その月刊誌が発する男に不利な恋愛での性役割をよしとするメッセージが、実際に男女の恋愛における行動にどれだけの影響を及ぼすかについては厳密な調査は行っていない。発行部数の多い雑誌を選択することで、読者が多いのだから人々の恋愛行動に与える影響も大きいと考えられる、という仮定を置いているにすぎない。もちろん、人々の思想、行動に対するマスメディアの影響力は疑うべくもないが、たとえば「成年向け雑誌に描かれる恋愛の性役割とその影響力」という形で内容からその実際の影響力まで調査する研究なら、恋愛における性役割の社会的な刷り込みについてより包括的・網羅的な研究であり、得られた結果もより信頼性の高いものであるといえるだろう。



[データセット]

 

Gainer

役割内容

性別

性差

コストorベネフィット

1

87

女の声「女を喜ばせるサプライズが記念日のエスコートマナー」

あり

コスト

1

88

女の声「普段は行けないような高級店を予約せよ」

あり

コスト

1

88

女の声「記念日は女に合わせて着飾れ」

あり

コスト

1

89

レストランは事前にリサーチしてその結果をもって彼女と相談せよ。88ページにメニューやオーダー方法も予習せよとの読者の声あり

あり

コスト

1

90

花束をエピローグに、プレゼントを渡すべし

あり

コスト

1

90

支払いは男が10割

あり

コスト

1

90

シティホテルを予約すべし

あり

コスト

3

83

焼酎に優しく誘う

あり

コスト

4

101

この週末、彼女を誘ってコーヒーに・・・

あり

コスト

5

130

「お待たせスイーツ」でデートをつかむ

あり

コスト

5

134

デートに誘える中国料理がある 2人のためのチャイニーズ・ディナー

あり

コスト

6

87

隠れ家にしたい焼酎BAR 彼女を誘うなら、スタイリッシュで落ち着いた…

あり

コスト

6

106

合コンは靴を脱がない店で。場所は青山、西麻布。照明の暗い店。

あり

コスト

6

108

会計は7:3が望ましい。男が多めに払う

あり

コスト

6

109

デザートはどう、と聞いてあげる

あり

コスト

6

109

終電の時間はさりげなく調べておく

あり

コスト

7

38

決めのレストランを最低3つは知っていてほしい

あり

コスト

7

69

レディファーストは当たり前。彼女の注文した料理に合ったワインを選ぶのが男の役目

あり

コスト

7

115

彼女との旅行にかかる料金はどこまで払えるか。100人にアンケート複数回答可。彼女の宿代58人、彼女の交通費38人、彼女の飲食代11人、基本的にワリカン36人

あり

コスト

8

89

オアフの最旬にエスコートする 今度の旅は、彼女を最旬に連れていこう!

あり

コスト

12

86

アクセサリーを彼女におねだりしてみては。その倍は要求されることを覚悟の上で

あり

コスト

12

109

リザーブするなら、こんな「特等席」はいかが。その気にさせる聖夜のレストラン。夜景、いいムード、料理の味等女のリクエストあり

あり

コスト

12

115

ホテルのルーム・サービスについて。「部屋に入ったとき、スペシャルなものが部屋の中に用意されているだけで彼女の印象はぐっと違ってくる」等

あり

コスト

12

127

100人へのアンケートの平均。プレゼントの額はそれぞれどれくらいが妥当だと思いますか。32,857円。彼女からもらう場合18,750円

あり

コスト

12

149

今年の聖夜には、ステディな彼女を最高の幸せへと導く「ご指名アクセ」を贈りたい。

あり

コスト

12

159

今年のクリスマスは「とっておきのケーキ、買っておいたんだけど」のひと言で彼女のハートをぐっと掴んで、甘い夜を過ごしたい。

あり

コスト

12

163

イヴの夜、彼女にとびきりの手料理をごちそうできるのも、モテ男の資質

なし

コスト

 

 

More

役割内容

性別

性差

コストorベネフィット

1

166

料理について

あり

コスト

1

167

外食では男がお金を出す

あり

コスト

1

168

男だって料理ができて当たり前な時代

なし

コスト

1

275

女は自分から誘わず、男に誘わせようとする

あり

コスト

3

134

男なのに告白する勇気がないのはチキン

あり

コスト

4

122

結婚したら安定した生活のために、危険なことはやめてほしい−安定性、将来性

あり

コスト

4

123

結婚相手に求めるもの−経済力

あり

コスト

4

123

結婚相手に求めるもの−頼りがい

あり

コスト

4

158

デート前に男はレストランの下見をし、デートコースを考える(これが普通、というメッセージを発している)

あり

コスト

4

159

デートの時は現金を多めに用意(これが普通、というメッセージを発している)

あり